
たいしょくん
「……昨日、会社ズル休みしちゃったんだよね。熱があるって言ったけど、実はただ行きたくなくてさ……」



つかれちゃん
「わかる。私も前、そういうことあったよ。“今日はもうムリ……”って体が動かなくて、咄嗟に“頭痛がひどくて”って言っちゃった。」



たいしょくん
「休んでる間はホッとしたんだけど、夜になったら急に罪悪感が襲ってきてさ。“サボった自分、最低だな”って……」



ねぎらい先輩
「それは君たちが“ちゃんとしよう”としてる証拠でもあるね。でも、“ズル休み”って本当にズルなのかな?
“体は元気だけど、心が限界”っていう状態は、誰にでも起こりうるんだ。
今日は、“ズル休み”に見える行動の裏にあるものを、少し考えてみようか。」
ズル休みって、どこからが“ズル”なの?
体調不良と言いつつ本当は休みたいだけ?



たいしょくん
「やっぱ“ズル休み”って、ウソついて休むことだよね。
オレも“熱がある”って言ったけど、本当はベッドでゲームしてたし……言い訳した自分が情けなくて。」



つかれちゃん
「でも、嘘っていうか……“本当の理由を説明できないくらいしんどい”ってこと、あると思うんだよね。」



ねぎらい先輩
「そう、その感覚はすごく大切だよ。
“ウソをついた”と自分を責めがちだけど、言葉にできない疲れや重さを“体調不良”と置き換えたという見方もできる。
本当は、“正直に言えない環境”に問題があることも少なくないんだ。」



たいしょくん
「……じゃあ、“ズルい”っていうのは、状況によって変わるんですか?」



ねぎらい先輩
「そうだね。“ごまかした”のか、“自分を守るためだったのか”。そこにちゃんと向き合えれば、見え方も変わってくる。」
実は「心の限界」が近づいていたサインかも



つかれちゃん
「私は、あの日ズル休みしたことを、あとから“あれが限界だったな”って思い返してる。
あれ以上行ってたら、たぶん倒れてたかも。」



たいしょくん
「……わかる。体は動くけど、気力がゼロ。なんか、立ち上がるだけで泣きそうになる日とかあるんだよな。」



ねぎらい先輩
「心の疲れは、体のように“明確な症状”として現れないから気づきにくい。
でも、心が“これ以上無理”と判断して、体を止めようとしているときもあるんだよ。
そういう日は、“サボり”じゃなく、“ブレーキがかかった証拠”として受け止めていい。」



たいしょくん
「……あの日の自分を、ちょっとだけ許せそうな気がします。」
みんなズル休み、したことあるの?



たいしょくん
「……こんなこと言うのもアレだけど、先輩もズル休み、したことあります?」



ねぎらい先輩
「あるよ。もちろん、“ズル”というより“限界だった”という方が近いけどね。
僕も昔、連勤が続いて“もう今日は無理だ”って朝に布団から出られなくなったことがある。」



つかれちゃん
「なんか……ちょっとホッとしました。
“ちゃんとしてる人”ほど、そういうの一度もないと思ってたから……」



ねぎらい先輩
「人間は機械じゃないからね。
SNSや調査を見ても、“会社を理由をつけて休んだ経験がある人”って、実はかなり多いんだよ。
ある調査では、**社会人の6〜7割が“ズル休みをしたことがある”**と答えていたしね。」



たいしょくん
「えっ、そんなに……?みんなちゃんと働いてるように見えるけど、裏では休んでるんだな……」



つかれちゃん
「それって、“ずるい”ってより、“うまく息抜きしてる”ってことかも。」



ねぎらい先輩
「そう。“たまに休む”のがズルになる社会の方がおかしいんだよ。
大事なのは、“どう回復して、どう明日に備えるか”だからね。」
ズル休みが“本当の問題”になるのはどんなとき?
常習化してしまうと信用に影響する



たいしょくん
「でもさ、ズル休みってクセになるとマズいですよね?“今日も行きたくない”が続いたら……」



つかれちゃん
「それある。前に“1回だけ”って思ったら、2回、3回ってズルズル……結局“行きづらくなって退職”した人、いたもん。」



ねぎらい先輩
「そうだね。“1日だけ”で終わらなくなると、職場でも“信頼できない人”として見られ始める。
それは本人にとってもつらいことになるから、連鎖には気をつけたい。
もし頻繁にそう感じるなら、“働き方そのものが合っていない”という可能性も考える時期かもしれないよ。」



たいしょくん
「クセになりそうな自分を疑うより、そもそも毎日限界ギリギリって環境の方が問題な気もしますね……」
“嘘の内容”がバレてしまったとき



つかれちゃん
「あと、バレるのも怖いよね。“高熱で寝込んでました”って言ってたのに、SNSに旅行の写真とか上げてたら完全アウトだよね。」



たいしょくん
「うわ、それ見たことある……。結構ヤバいやつ。」



ねぎらい先輩
「会社との信頼関係を壊すのは、“休んだこと”よりも、“不自然な言動”なんだ。
だから、“ウソを重ねない”っていうのも、自分を守る大事な手段なんだよ。
“無理があったな”と思ったときは、ちゃんと切り替えて誠実に対応すれば、それだけでも印象は大きく違ってくる。」



つかれちゃん
「バレるかバレないかじゃなくて、“バレたとき自分が傷つくかどうか”も考えた方がいいかもですね……」
「ズル」じゃなくて「セルフケア」と考える



たいしょくん
「なんか、最初は“ズル休み=ダメなこと”って決めつけてたけど……話してるうちに、“それだけじゃないかも”って思えてきました。」



つかれちゃん
「私も。“休んだこと”より、“なんで休まなきゃと思ったか”をちゃんと見たほうがよかったのかも。
あのとき、本当はもう心がボロボロだったんだなって、今になって気づいた。」



ねぎらい先輩
「その気づきがあるなら、十分だよ。
社会はまだ、“休むこと”に厳しすぎる。だけど、心が出すサインに耳をふさいで無理を続ければ、もっと大きな代償を払うことになる。
だからこそ、たまに立ち止まることは“ズル”じゃなくて、“セルフケア”なんだ。」



たいしょくん
「……そう言われると、昨日の自分、ちょっと救われた気がします。」



つかれちゃん
「私も。“もうちょっと頑張らなきゃ”って追い込むんじゃなくて、“ちょっと休んだらまた進めるかも”って考えてみたい。」



ねぎらい先輩
「うん。休む理由を探すより、自分を守る言葉を見つけよう。
もし“ズル休みかも”と感じたなら、それは“ちゃんと立ち止まろうとした証拠”なんだからね。」
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