
「ねぇ、つかれちゃん……退職代行で辞めたんだけど、離職票とか源泉徴収票とか、何にも届かないんだけど……。まさか俺、闇に葬られた……?」



「ちょ、ホラーやめて。でもわかるよ、それ。私のときも“いつ来るんだ?”ってそわそわしてポストばっか覗いてたもん。」



「手続きに必要って聞いてたし、こっちはちゃんと辞めたつもりなんだけど……なんか不安でさ。」



「ふむ……書類が届かないと確かに不安になるよね。ただ、そこには“郵送の遅れ”から“会社の嫌がらせ”まで、いろんなパターンがある。今日はその原因と対処法、ちゃんと整理してみよう。パニックになる必要はないぞ。」
退職後に届くはずの書類とは?



「で、実際どんな書類が必要なんだっけ?名前だけ聞くと難しそうで、正直ピンとこないんだけど……」



「私も最初は“源泉徴収票って、なにそれ課税の通知?”くらいにしか思ってなかったけど、あとから“あ、ないと困るやつだ”って気づいたよ……」



「よくある書類はこの4つだね。」
離職票・雇用保険被保険者証・源泉徴収票
- 離職票:失業保険を申請する際に必要
- 源泉徴収票:確定申告や転職先での年末調整で使う
- 雇用保険被保険者証:次の職場での保険手続きに必要
- 健康保険資格喪失証明書:国保の切り替えなどに必要



「こうして見ると、どれも“なくても何とかなる”じゃなくて、“ないと困る”書類ばっかりだね。」



「その通り。会社には、これらをきちんと送る義務がある。たとえ退職代行を使って辞めた場合でも、それは変わらないんだよ。受け取れないと次のステージに進めないんだ。」
書類が届かない原因とは?
単なる郵送の遅延や事務処理の遅れ



「もう2週間くらい経つんだけど……まだ何も届かないって、やっぱおかしいよな?」



「うーん、確かに不安になるけど、もしかしたらただの“処理の遅れ”ってこともあるかも。会社って、退職者の手続きは後回しにされがちだし。」



「実際、繁忙期や総務の人手不足なんかで、発行に時間がかかるケースもあるよ。特に中小企業だと“郵送が月末まとめて”なんてこともあるし、まずは日数と状況を冷静に見よう。」
退職代行からの伝達ミス・情報不足



「でも、もしかして代行業者の伝え方に問題があったとか……?」



「あるかも。住所が間違ってたとか、“書類は郵送で”って希望がうまく伝わってなかったとか。」



「そうだね。退職代行を通す場合、会社との直接のやり取りがないからこそ、代行業者が“何を、どこまで伝えたか”は重要になる。必要なら、業者に一度“書類の送付はどう依頼しましたか?”って聞いてみるのも一手だよ。」
会社側が嫌がらせ目的で送っていないケースも



「……正直、俺の会社ちょっとブラック気味だったから、嫌がらせで“あえて送ってない”ってパターンもありそうなんだよな……」



「悲しいけど、それもあり得る話だ。“退職代行を使ったやつに書類なんか送るか”という感情的な対応をしてくる会社も、残念ながら存在する。でも、それは完全に義務違反。法的には“送らなきゃいけない”と決まっている。」



「届かない理由がはっきりしないときほど、こっちから冷静にアクションを取るのが大事だね。」
書類が届かないときの対処法
退職代行業者に状況を確認する



「まず、どう動くのが正解なんだろう……?会社に直接連絡するのは避けたいんだけど。」



「私なら、まず退職代行に連絡するかな。“書類の送付依頼ってちゃんと伝えてくれてますか?”って確認してみるだけでも安心できるよ。」



「そうだね。業者側も、書類の依頼をした日時や内容を記録しているはずだから、対応状況や返信の有無も含めて、まずは現状を確認しよう。この段階で“伝達漏れだった”と判明することもある。」
内容証明で再請求する方法



「代行業者に確認しても、“送ったはずです”って言われたら……もう会社に自分で動くしかないのかな?」



「そういう場合は、“内容証明郵便”で書類の送付を請求する方法があるよ。“何月何日までに○○を送付してください”と明記して、証拠が残る形で通知する。」



「それってちょっと怖そうだけど……法律的には効く手段ってこと?」



「もちろん。会社には書類を発行・交付する義務があるから、内容証明で送れば“きちんと請求した”という証拠にもなる。無視は通用しない。」
弁護士や労働組合への相談も視野に



「それでも対応がなかったら……もう弁護士案件?」



「最終的にはそうだね。書類不交付は法的に問題があるから、弁護士に相談すれば“法的措置を取る”という内容で通知してもらえる。費用が気になる場合は、労働組合を通して動くという選択肢もあるよ。」



「本当に困ったら、ひとりで抱え込まないで“第三者の力を借りる”って大事だね。」
書類トラブルは冷静に対応しよう



「最初は“届かない=詰んだかも”って焦ったけど、ちゃんと手順を踏めば解決できるんだな……ちょっとホッとした。」



「うん、書類が届かないと次の手続きに進めないし、不安になるのは当たり前だよね。でも“届かないのには理由がある”ってわかっただけでも、心の持ちようが変わると思う。」



「大事なのは、感情的にならずに順を追って動くことだ。退職代行に確認する、内容証明を送る、必要があれば弁護士や労働組合に相談する。そうすれば、書類の問題はきちんと解決に向かうはずだよ。」



「うん、焦らず、でも放置せずに動いてみる。ありがとう、ちょっと肩の荷が下りた気がするよ。」
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